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タイの伝統人形

  

 「フン・グラ・ボーク」意味は竹人形。タイの伝統的な人形で、お芝居に使われています。しかし残念ながら最近では多くのタイ人は、この伝統を忘れてしまっています。特に若い人達はこの人形の芝居を見たこともない人もいるでしょう。

 現在、芝居を見れるのは「ジョールイ・シアター」一か所のみです。クンは仕事で何回もお客さんを連れて見に行っていますが、お客さんは外国人ばかり。タイの伝統人形なのにタイ人は興味がないの?!なんかとても寂しくなります。

 お芝居の人形達は、まるで人間のような動きで、普通の人形とは違い、命が宿っているように見えます。クンは大好きで大切に思っています。人形の種類はたくさんありますが、クンの一番のお気に入りは、ハヌマーン(お猿)。とても腕白で生意気!でも面白い!この人形達に会いたくて、お里を訪ねてみることにしました。

 そこは人形の家「バン・トゥック・カ・トゥン」。ここで人形達が作られています。オーナーのニウェード・ウェオ・サマナさん、まだ若い男の人です。元々は広告デサイナーだった彼。人形に興味があり人形を作りたいと思ったのですが、当時は誰も教えてくれる人はいなく、自分で本を見て研究する試行錯誤の日々だったと言います。「これが最初に作った人形です」と見せてもらうと、やはりちょっと昔のスタイルに見えました。

 その後、ニウェードさんは、チュウン・サクンゲオ先生と出会う。チュウン先生は、当時91才、ラマ5世の時代に生まれ、国から認定されている有名な人形の踊りの先生で、人形の歴史と共に人形の踊りを教えてもらうことになったのだそうです。チュウン先生の教えは、どんなに出来の奇麗な人形でも、踊りが下手なら価値はない。人間のように見せるには、どうするのか?

 最初は動きの勉強。数字の8を描く動きの練習だけで3~4ヶ月。そして悲しさ、嬉しさ、泣くなどの踊りを勉強、さらに歌に合わせる練習を繰り返し、約4年間の修行だったそうだ。これは後の人形作りに欠かせない勉強だったと彼は言います。そんなに難しいの?と思い、クンも早速チャレンジ!人形は思った以上に重く思うように手が動きません。そして重く本当に難しいのです!

 そうやって作り続けてきた現在では、タイの文学、物語の登場人物の中から100種類以上を作るまでになったのです。人形作成では、まずニウェードさんが、人形の顔の形、肌の色、洋服、アクセサリーなど、全体のデザインを考えます。一番難しいのは顔。顔を書く担当は3人。皆それぞれの顔を担当し、鬼の担当は鬼しか書きません。ただ同じ人が同じ顔を10回書いても、全く違う表情が出来上がります。その時の気分によって違ってくるのだそうです。

 次は純金貼り。純金は貼る人の汗が影響し、汗によっては緑っぽくなるか黒っぽい色になることがあるらしいです。そして体の中心は竹、肩は木のチーク素材を使います。チークは苦く虫が食べないのだそうです。洋服はシルク。シルクもいろいろで“パー・マイ・マット・ミー”という生地が一番高く1ヤードで2枚しか洋服は作れませんがお値段9,000バーツほど。飾りはクリスタルで作ります。なので、ここの人形は安くはありません。

 ところがウェブ販売を開始したところ、好評で結構売れているとのことです。アジア人は、主にプラ&ナング(男&女)か、チャオ・ゴ(体が黒く、髪の毛は、ぐるぐるパーマで何だか変な顔)の注文が多くお守りにしているらしいです。プラ&ナングは幸せ、チャオ・ゴは商売繁盛にいいというます。欧米人には鬼と猿が人気。悪魔から守る意味があります。クンは、ハヌマーン(猿)がお気に入りだったのですが、チャオ・ゴもいい!!商売繁盛、これがいい!!だんだんグリグリ・パーマの黒い顔も可愛く見えてきました。欲しい!

 また、ニウェートさんはここ数年、これまで人形作りをしてきた感謝の気持ちを社会に何かお返ししたい、また若い人達に、もっとフン・グラ・ボークを知ってほしいと思う気持ちから(クンと同じだ!嬉しい!)、忙しい合間に小学校に出向き、人形を寄付したり、お芝居を見せたり、人形の歴史を聞かせたり、また子供達に人形作りを体験してもらい出来上がった人形をプレゼントしているそうです。全てボランティア活動で、昨年だけでも50ヵ所の学校に出掛けたそうです。子供達に教えている時は、とても幸せになれる。子供達は、奇麗に作れる子もいるし、あまり上手ではない子もいます、でも一生懸命な子供達を見ていると嬉しくて楽しく、疲れも吹き飛ぶといいます。まだ若いニウェートさんですが、タイの伝統、文化を受継ぎ、大切に社会に伝えています。

 クンは、最近つくづく思う、このタイには、素晴らしい人がたくさんいる。心優しい素晴らしい人々で一杯であってほしい。

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